「だから聖書は面白い」

聖書全巻通読チャレンジが始まりましたが、皆さん、いかがでしょうか。

先日、藤枝で聖書の学び会をしている時に、タラントの譬え(マタイ25章)が話題に上がり、ある人が、ここに銀行という記述があるのは驚いた(こんな昔も銀行があったとは)と述べられました。それを聞いて「この福音書の記者マタイは取税人だったからでは?」そのように思い、調べてみたらびっくりしました。やはりそのような特色があるのです。この福音書は、お金に関することをきちんと記述しています。例えば、マタイは、ユダがイエス様を裏切った時に支払われた金額を銀貨30枚と記しています。これはマタイだけです。また、イエス様の埋葬後に墓の番兵に口を封じるために多額の金が支払われたという記事(28:12)を載せていますが、これは当時のお金に関する裏事情をよく知っている取税人らしい表現だと思います。でも彼は、そのような自分の特色をもって神様の素晴らしさを表そうともしています。7を70倍するまで許しなさいという、1万タラントの負債を許す記事(18:21~35)と、1デナリの労務者の譬え(20:1~16)です。どちらも取税人マタイの告白として読んでゆくときにますます心に響くものとなるのではないでしょうか。引き続き聖書通読にチャレンジしましょう。

2019年10月11日