「一粒の麦として生きる」

「一粒の麦として生きる」2016年: 2月7日

 この1月のメッセージで、「一粒の麦として生きることは、夢を持つこと。つまり次なる世代が豊かに育って行くという幻をもって地に落ちること」と紹介しました。
その話をした時に、ラグビーワールドカップで、強豪南アフリカに勝ち歴史的な快挙を成し遂げた日本チームのインタビューを思い出しました。何を目指して頑張ってきたかという質問に対してこう答えています「今日は、日本ラグビー界にとって素晴らしい日となった。日本で試合を見ていた子供たちが次のワールドカップに出たいと思うだろう」これが第一声でした。
何でいきなり子供たちなのか。そんな疑問を持ちましたが、その理由は最近のラグビーの状況にありました。名門校であってもラグビー部員が、チーム定員15名に満たない学校が幾つもあるのです。深刻な状況です。ですからラグビー関係者は、いつも次なる世代を生み出すことを夢見ながら競技を行い、その思いがあのような言葉になったと思います。
先日、野球の清原選手が覚せい剤で逮捕されたという残念なニュースがありました。野球選手になることを夢見る子供たちにとって、いや野球界の将来にとって大きな損失となったのではと思います。一粒の麦として生きる(次の世代を生み出す)事の大切さを知らされます。

2017年04月13日